プログラムPROGRAM
2008 7

2008年7月
会員は優先的に、上映日の一週間前より入場整理券の電話・メール予約が可能です。
7月4日(金)
「黙って抱いて」Sois Belle et Tais-Toi

(フランス/1959/103分/16mm)
監督:マルク・アレグレ(Marc Allegret)
脚本:マルク・アレグレ、ロジェ・ヴァディム、ピエール・ボスト、オデット・ジョワイユ、ガブリエル・アルー、ジャン・マルサン
撮影:アルマン・ティラール
出演:アンリ・ヴィダル(Henri Vidal)、ミレーヌ・ドモンジョ(Mylene Demongeot)、ジャン=ポール・ベルモンド(Jean Paul Belmondo)、アラン・ドロン(Alain Delon)
宝石盗難事件に巻き込まれた女性が、捜査中の刑事と恋に落ちる、コメディ・タッチの冒険活劇。
7月11日(金)
「情事」L’ Avventura

(イタリア・フランス/1960/129分/16mm)
監督・原案:ミケランジェロ・アントニオーニ(Michelangelo Antonioni)
脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ、トニーノ・グエッラ、エリオ・バルトリーニ
撮影:アルド・スカヴァルダ
音楽:ジョヴァンニ・フスコ
出演:モニカ・ヴィッティ(Monica Vitti)、ガブリエル・フェルゼッティ(Gabriele Ferzetti)、レア・マッセリ(Lea Massari)
「愛の不毛」3部作の第1作で、アントニオーニ監督の代表作。2004年に手がけたオムニバス映画『愛の神、エロス』が遺作となったが、2007年7月に94歳で亡くなるまで映画監督として活躍したアントニオーニを遅ればせながら追悼する。
7月25日(金)
こども向け 「タロファ!ツバル しずみゆく楽園から学ぶこと」
おとな向け 「ツバル 大切なものに導かれて」

(2008/デジタル作品/子ども向け30分/おとな向け60分)
監督・総指揮・プロデューサー:山本敏晴
アシスタントプロデューサー:大塚晴彦
CG制作:根本栄久、近藤勇一
音楽:齋藤英規(音楽館)
ナレーション:平山良香
字幕:さち&マイケル・ガウ、林蘭、
コーディネート協力:遠藤秀一
制作協力:佐藤和之・鎌形映久(イマジセンター)、圓崎一也(インタラクトテクノロジー)、読売映像、今尾偲、廣野篤、村松昌枝
製作・配給:NPO法人・宇宙船地球号
出演:ツバルと日本の人々

地球温暖化のため水没してしまうと言われている島国、ツバル(Tuvalu)。 そこに住む約二百人の子どもたちに、 「あなたの大切なもの」の絵を描いてもらった。 家族、友達、神様、自然などの、普通の大切なものに混じって、 そこには衝撃的な絵が描かれていた。
「ツバルが沈むことが怖い」
「島がゴミであふれてしまう」
「一番大切なのは、DVDプレイヤーさ」
絵を描いた子ども達の家を訪問し、ご両親から話を伺い、さらに政府、大学、NGOへ取材。それらにより、浮かび上がってくるツバル社会の本当の問題。そしてそれは、日本でも共通の問題であることが・・。ツバルは、その国の狭さゆえに、やがて地球全体で起こってくる問題が、最初に目に見えるようになった場所。そして、今、あなたにできることは、何か?


2008年7月5日(土)・6日(日)
マサラ・ムーヴィー連続上映「ナヤカン 顔役」Nayagan
『ボンベイ』で日本でも有名になったマニ・ラトナムが監督した裏社会の男たちの物語で、インド版「ゴッド・ファーザー」とも言うべき作品。
「ナヤカン 顔役」Nayagan
(インド/1987/157分/35mm)
監督・脚本:マニ・ラトナム
撮影:P.C.スリーラム
音楽:デパック・サントッシュ、イライヤラージャ
出演:カマラ・ハーサン、ナーザル、ジャナカラージ
マニ・ラトラム監督が国際的評価を得るきっかけになった作品。ボンベイの暗黒街を舞台に、天涯孤独の身から密輸団の顔役にのし上がった男の生涯を力強い映像で描く。オスカーにもノミネートされ、インド映画の実力を知らしめた。
[料金]
会員1200円 学生会員・シニア会員1000円 一般(非 会 員)1500円


2008年7月12日(土)・13日(日)
歌姫の恋
戦前に作られた音楽映画を特集。李香蘭(山口淑子)が出演した「萬世流芳(ばんせいりゅうほう)」は、戦後、日本で観る機会がなかった貴重な作品。ダグラス・サークがドイツ時代に手がけた「思ひ出の曲」も見逃せない。さらに関連作品1本を参考上映します。(有料上映・各回入れ替え制)
「萬世流芳」
(中国/1942/151分/35mm/フィルム提供:国立近代美術館フィルムセンター)
監督:卜萬蒼、朱石麟、馬徐維邦、張善*、楊小仲 *は[王昆]
原作:周貽白
脚本:朱石麟
撮影:周達明、余省三
音楽:林乗憲
出演:高占非、李香蘭、陳雲裳、袁美雲
南京条約100周年記念映画。阿片戦争の英雄、林則徐の活躍を描いた大作で、中華聯合製片公司、中華電映、満映の合作。飴売り娘を演じる満映のスター李香蘭(山口淑子)が美しい。
「思ひ出の曲」
(ドイツ/1936/85分/35mm/フィルム提供:国立近代美術館フィルムセンター)
監督:デトレフ・ジールク(ダグラス・サーク)
脚本:フランツ・ヴァルナー=バステ、デトレフ・ジールク
撮影:フランツ・ヴァイマイル
出演:マルタ・エッゲルト、ヨハンネス・ヘースタース
大臣令息と美貌の歌姫の恋を描いたミュージカル映画。 『未完成交響楽』(1933)でヨーロッパ屈指のスターとなった歌手エッゲルトの美しさを堪能できる名作。ジールク監督はこの作品の直後にナチス政権を逃れて渡米、ダグラス・サークと改名して数々の傑作を物にした。
このほか1本を上映。(有料上映)
作品詳細は当日会場でご確認ください。
[特別料金]   2本目は200円引き
会員1200円 学生会員・シニア会員1000円 一般(非 会 員)1500円


2008年7月18日(金)~21日(月・祝)
小川紳介監督全作品上映その8
ドキュメンタリー映画作家として世界的に著名な小川紳介監督の全作品を順次上映するこのシリーズ。
7月20日(日)は、撮影監督たむらまさき(田村正毅)さんをゲストにお迎えします。
たむらさんは、『日本解放戦線・三里塚』以後の「三里塚」シリーズで撮影を担当し、今回上映する『1000年刻みの日時計』も手がけました。近年は若手監督作品に積極的に参加し、『Helpless』(青山真治監督)、『SELF AND OTHERS』(佐藤真監督)、『蛇の道』(黒沢清監督)などの撮影を担当しています。
「三里塚・五月の空 里のかよい路」
(1977/81分/16mm)
製作:小川プロダクション
撮影・編集スタッフ:小川紳介、田村正毅、福田克彦、原正、林鉄次、瓜生敏彦、河田弓子、白石洋子、渡辺孝明
4年間山形県上山で農作業をしていたスタッフが久しぶりに三里塚に戻って撮影した作品で、五月の突然の鉄塔破壊で緊急にまとめられた。山形で「百姓学」を学んだ小川が三里塚の土と農民を熱い視線で描く。
「1000年刻みの日時計 牧野村物語」
(1986/222分/16mm)
製作:小川プロダクション
監督:小川紳介
撮影:田村正毅
音楽:富樫雅彦
録音:久保田幸雄、菊池信之
小川は牧野に十数年住んで稲作りをしながら映画を撮影した。小川プロの集大成とも言われ、土方巽、宮下順子、田村高廣、河原崎長一郎らが出演する再現劇を挿入するなど、映画的な工夫に満ちた作品である。この作品完成を応援する目的で「映画新聞」が大阪で創刊され、完成後は「千年シアター」が京都に建設され長期上映が実現した。
[上映特別料金]   2本目は200円引き
会員1200円 学生会員・シニア会員1100円 一般(非 会 員)1500円


2008年7月26日(土)・27日(日)
チベットへの旅
「チベット問題」とは何か。そして今、チベットで何が起こっているのか。ダライ・ラマの求める“高度な自治”が「チベット問題」の解決策なのか。ドキュメンタリーを観ることで考えてみたい。
「ダライ・ラマの般若心経」
(2005/70分/DVD)
監督・撮影:菊地和男
製作・インタビュー:大谷幸三
音楽:Pray for Rain
短い経文の中に仏教の深遠な智慧を凝縮させた「般若心経」。この仏教最高の教典をチベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマ法王14世が語り尽くす。インドに暮らす亡命チベット人の仏教的生活も織り込んだドキュメンタリー。
「チベット難民 世代を超えた闘い」
(2002/108分/DVD)
撮影・構成・編集:田中邦彦
製作:テンシステム
ダライ・ラマ14世が中国軍の侵攻により祖国チベットを離れて40年以上。 しかし、チベット解放の闘いは次世代に受け継がれ、亡命政府のあるインド、ダラムサーラに暮らす難民もすでに3世代目である。「チベット難民ドキュメンタリープロジェクト」第一弾として製作されたこの作品は、一般の難民の姿をとらえることで、「チベット問題」や「チベット難民(人)」に対する固定観念に抗う。
「ダライ・ラマ 21世紀への提言」
(2002/105分/DV)
撮影・構成・編集:田中邦彦
製作:テンシステム
非暴力により祖国チベットの解放を願い続けるダライ・ラマ14世の2000年訪日の全記録。ダライ・ラマの言動は世界中の多くの人々の共感を呼び、1989年にノーベル平和賞を受賞した。彼が常に人々に訴え続けていること、それは、他者への“共感”と“慈悲”である。
「Tibet Tibet」
(2005/95分/DVD)
監督・撮影:金森太郎こと金昇龍
編集・構成:梶愛
音楽:大久保智之

1997年、旅の地インドで亡命チベット人の存在を知り、在日韓国人と同様、自ら望まない「移民」であることに衝撃を受ける金監督。翌年チベットを訪れた彼は民族の危機を目の当たりにする。
[料金]   2本目は200円引き
会員900円 学生会員・シニア会員700円 一般(非 会 員)1100円
《関連記事リンク》
Cinema Nipponia 「チベットを知ろう 2008 What’s Happening in Tibet」


2008年7月27日(日)
神戸活動写真倶楽部 港館 主催
「岸辺の情景」完成上映会
神戸を中心に活動する自主映画サークル港館が制作した長編ドラマ。メンバーである竹中哲也監督が準備から撮影まで三年を費やし映画人生をかけて制作した渾身の作品が遂に完成。
主演には劇団犯罪友の会に所属、昨年度の大阪演劇祭で新人奨励賞を受賞した期待の若手女優、山田山未舟を迎え、テレビ「水戸黄門」やNHK「刑事の現場」等で活躍する内藤和也、関西の劇団で活躍する大槻雄一郎、新宮風香、港館制作で近日公開予定の衣笠竜屯監督「太陽が凍る前に」に主演の安田高彰など、実力派の役者たちが結集。
「岸辺の情景」
(2008/51分/デジタル上映)
監督:竹中哲也
出演:山田山未舟、内藤和也、大槻雄一郎、新宮風香、安田高彰

神戸を中心に活動する自主映画サークル”港館”が制作した長編ドラマ。女優を目指すヒロイン久美とその周辺の登場人物が織り成す笑いと感動の群像劇。見終わった後しみじみと人生について考えさせる。
[特別料金]
500円

《関連記事リンク》
神戸活動写真倶楽部港館 NextGenerationサイト 「岸辺の情景」


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。