プログラムPROGRAM
2008 9

ラジニカーントの最高傑作 『バーシャ!』『パダヤッパ』
2008年9月5日(金)~7日(日)
「バーシャ! 踊る夕陽のビッグボス」
(インド/1994/152分/35mm)
監督:スレーシュ・クリシュナ
音楽:デーヴァ
出演:ラジニカーント(Rajinikanth)、ナグマ、ラグヴァラン、ジャナカラージュ
『ムトゥ踊るマハラジャ』のラジニカーントが94年に主演した最高傑作との呼び声高いマサラムービー。武闘派組織のボス、バーシャ。足を洗ったバーシャは一族を引き連れ引退し、静かな日々を送っていたが・・。ラジニカーントの七変化とミュージカルシーンに「ラジニ旋風」が巻き起こる。
「パダヤッパ いつでも俺はマジだぜ!」
(インド/1999/180分/35mm)
監督・脚本:K. S.ラヴィクマール
撮影:S.ムールティ、プラカシュ
音楽:A. R.ラフマーン
出演:ラジニカーント、ランミャー・クリシュナン、サウンダリヤー、シワージ・ガネーサン
『ムトゥ』のチーム(監督・音楽・主演)が再結集して作った絢爛豪華なミュージカル。パダヤッパ(ラジニカーント)に振られ、プライドを傷つけられたお嬢様が復讐に向かう。ラジニカーントはもちろん、この悪女、ニーランバル(ランミャー・クリシュナン)が魅力的な大作。

《料金》入れ替え
1本あたり
一般1500円
会員1200円 学生会員・シニア会員1000円

《割引》
2本目は200円引き


新作ドキュメンタリー『映画は生きものの記録である』
2008年9月11日(木)~16日(火)
土本典昭監督の名言「映画は生きものの記録である」を題名にしたドキュメンタリーで、元小川プロで現在はメールマガジンneoneoを主宰する伏屋博雄がプロデュース。土本の生涯のテーマとなった水俣や、土本の仕事部屋に取材し、長期インタビューした内容。過去の作品の場面も挿入され、土本作品を見たことがない人にも理解しやすい構成になっている。本来は追悼上映のつもりではなかったが、追悼になってしまったのが残念。
「映画は生きものの記録である」
(2006 /94分/DV)
製作:ビジュアルトラックス
監督:藤原敏史
出演:土本典昭
撮影:加藤孝信
監督補:今田哲史
インタビュー:石坂健治
音響監督:久保田幸雄
日本が世界に誇るドキュメンタリー映画の巨匠、土本典昭。本作はその映画と、見守り続けてきた「水俣」への思いを余すことなく伝える。
土本は語りかける。自宅で、編集機の前で、そして水俣で。初期作品『ある機関助士』や『ドキュメント路上』への言及。『水俣 患者さんとその世界』、『不知火海』といった名シーン。久しぶりに水俣の人々と再会を果たす土本。わたしたちはこの旅で、伝え続けることの大切さを知る、ひとりの人間と出会うことになる。

《料金》
一般1200円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

[土本典昭 関連作品] 「パルチザン前史」(1969/120分/16mm)


小川紳介監督全作品上映その9
2008年9月12日(金)~15日(月・祝)
ドキュメンタリー映画作家として世界的に著名な小川紳介監督の全作品を順次上映するこのシリーズ。
今回は三里塚から山形県牧野に移住した後の小川プロの活動の成果を見る。
そして、去る6月24日、惜しくも亡くなられた土本典昭監督を偲んで『パルチザン前史』を上映する。
「牧野物語・養蚕編」
(1977/112分/16mm)
製作:小川プロダクション
監督:小川紳介
撮影:原正
録音:瓜生敏彦
編集:福田克彦
蚕とともにその半生を歩んできた木村サトさんの指導の下、小川とそのスタッフは実際に蚕の飼育を営み、サトさんの生きた時間をスタッフと共有する。この過程を8ミリ・フィルムで記録、田村正毅が8ミリから16ミリにブローアップした。
「牧野物語 峠」
(1977/43分/16mm)
製作:小川プロダクション
監督:小川紳介
撮影:奥村祐治
録音:瓜生敏彦
出演:真壁仁
山形の詩人で東北の風土に根ざした著作で知られる真壁仁の詩碑が蔵王に建った。刻まれた詩は「峠」。長廻しのインタビューで詩人の昭和史が語られてゆく。小川の真壁への熱い眼差しが感じられる作品。
「パルチザン前史」
(1969/120分/16mm)
製作:小川プロダクション
監督:土本典昭、堤稚雄
撮影:大津幸四郎、一之瀬正史
録音:久保田幸雄
編集:土本典昭、松本武顕
現在は神戸で長征社を主宰する市山隆次が「関西小川プロダクション」を中心に製作し、土本典昭が監督した日本映画史上の名作。土本典昭監督が京大助手の滝田修と出会い、その活動を中心に京大、同志社、大阪市大の大学斗争を描く。この程逝去された土本監督を偲んで特別上映。

《料金》入れ替え
1本あたり
一般1500円
会員1200円 学生会員・シニア会員1100円
《割引》
2本目より200円引き

[土本典昭 関連作品] 「映画は生きものの記録である」(2006 /94分/DV)


金井勝 回顧展各回入れ替え(一部、3本立て、或いは、2本立て上映あり)
2008年9月20日(土)・21日(日)
アンダーグラウンド映画花盛りの60年代末に「無人列島」で映画ファンに鮮烈な衝撃を与えた金井勝。映画に対する既成の概念を覆し、それまでになかった新たな映画の地平を切り拓いた。「映画評論」誌でも絶賛され、ニヨンの国際映画祭グランプリ受賞で一躍世界に躍り出た。以来、新作が発表される都度、その天才的映画作家ぶりに驚かされる。その全貌が明らかになるとともに、若い映画作家にとっては有意義な学習となる絶好の機会である。シネ・ヌーヴォと共同開催! 20日(土)には、金井勝監督が来館!

『夢走る』
(1987/17分/16mm)
監督:金井勝
撮影:細井靖明、永井弘義
美術:高根浩明
音楽:森順治、高橋修二
出演:城之内元晴、高橋孝英、高橋葉子
メルボルン映画祭 最優秀短篇劇映画賞(1988)
時代劇の実験映画。ご隠居の恋文を持って東海道をひた走る若き飛脚・五郎兵衛。その五郎兵衛も恋に落ちて、この老若・恋の勝負の結末はいかに・・!?
『一本勝負の螽蟖(キリギリス)』
(1988/11分/16mm)
作:金井勝
撮影:細井靖明、永井弘義
美術:高根浩明
出演:金井勝
400フィート巻きのフィルムを詰めたカメラが家の中をワンショットで巡り、勝丸の日常と妄想とを白日の下に曝け出す個人映画!
『ジョーの詩が聴える』
(1989/22分/16mm)
作:金井勝
撮影:細井靖明 永井弘義
美術:高根浩明
出演:城之内元晴、亘真紀、金井勝
『夢走る』でご隠居の役を演じた城之内元晴は既に鬼籍の人。その彼の作品『新宿ステーション』の詩が庭を這うラストシーンは圧巻!

歌・句・詩シネマ『時が乱吹く』
(1991/62分/16mm)
短歌篇『夢走る』、俳句篇『一本勝負の螽蟖』、詩篇『ジョーの詩が聴える』に幕間2景を挟んで完成させた、映像詩人・城之内元晴への追悼作品。 しかし、ただの追悼映画ではござんせんぞ !

『聖なる劇場』
(1998/29分/ビデオ)
作:金井勝
出演:大阪徳、佐藤重臣、城之内元晴、大和屋竺
舞台づくりと、小鳥や魚、昆虫など、脇役たちのパフォーマンスの瞬間を掴まえるのに長い歳月をかけた作品(この部分はまだまだ進化する)。やがて、黄泉の国の住人たちがそこに舞い降りてきて、「我を見よや!」と競演を繰り広げるのだ!
『スーパードキュメンタリー 前衛仙術』
(2003/33分/ビデオ)
演出・撮影・音楽・編集:金井勝
特殊撮影:吉本直聞
出演:金井勝丸、智女、雉鳩一家、ナオキ、小野塚直美
第50回オーバーハウゼン国際短篇映画祭 国際批評家連盟賞(2004)
映像作家・金井勝が自分の中に棲む〈別人〉勝丸をドキュメント。前衛仙術なるものを編出した勝丸は次々と奇跡を起こすが、それは決して絵空事ではないミラクル。他に類例のない怪作にして快作!

『無人列島』
(1969/55分/35mm)
監督:金井勝
脚本:金井勝、山崎佑次、宮田 雪
撮影:鈴木正美、佐沢靖朗
美術:山崎佑次
出演:串田和美、河西都子、ゼロ次元
スイス・ニヨン国際ドキュメンタリー映画祭 グランプリ(1970)
少年時代からの体験と妄想に、日本の(将来を含めた)戦後史を加えて、瘤だらけの縄のように編上げた作品。 これは悪夢か、現実か?真昼の闇を主人公・日出国が突っ走る!

『GOOD-BYE』
(1971/52分/16mm)
脚本・監督:金井勝
共同脚本:むささび童子
撮影:亘真幸、金井勝、山崎佑次、富塚良一
美術:山崎佑次
出演:むささび童子、松井康子、金井勝
日本人の血の流れを求めて戒厳令下の韓国ロケ決行! そこに生じた鮮烈なドラマが、緊張感の中におかしさを滲み出させて、あなたの脳天を撃つ―― !

『王国』
(1973/80分/16mm)
監督:金井勝
脚本:金井勝、むささび童子
撮影:亘真幸、吉田耕司
出演:むささび童子、大和屋竺、城之内元晴
全てをからめとってしまう〈時間の神〉に超然と立ち向かう若き詩人・五九勝丸。その冒険の旅は八王子から遥かなるガラパゴスへと進み、更にその中天へと駆け昇るのだ!とてつもなくキッチュな新しい神話。

《料金》各回入れ替え
1回券
一般・学生・シニア(非 会 員)1300円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

 
3回券(計3プログラム)
会員2700円 学生会員・シニア会員2400円
 
通し券(全6プログラム)
会員3600円 学生会員・シニア会員3200円


西岡常一生誕100年記念上映 映像記録「西岡常一 社寺建築講座」 各回入れ替え
2008年9月27日(土)・28日(日)
「西岡常一 社寺建築講座」
(1994/DVD上映)
 第1巻「宮大工の技法と精神」(65分)
 第2巻「木を知る」(52分)
 第3巻「道具と技術」(75分)
 第4巻「木を組む」(68分)
監督:山崎佑次
法隆寺昭和の大修理の最初から携わり、金堂・五重塔が完成するまで棟梁として修理に従事し、薬師寺金堂を復興した宮大工として有名な西岡常一(1908-1994)。今年は西岡の生誕100年にあたり、彼の遺言状と言われている4部作を特別一挙上映。監督は神戸出身で「反国家宣言」でも知られる山崎佑次。大工を志す人たちは必見の作品と言われている。

《料金》各回入れ替え
1回券
一般・学生・シニア1200円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

 
通し券(全4作品)
会員3000円 学生会員・シニア会員2600円


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。