プログラムPROGRAM
2008 10

華麗なるバレエ映画集 無料定員38名会員予約可
 
正会員および支える会サポーター会員は、優先的に、上映日の一週間前より入場整理券の電話・メール予約が可能です。
 
2008年10月3日(金)「そして私はベニスに生まれた」Je Suis Ne A Venise
(フランス/1975/104分/35ミリ)
監督・脚本・振付:モーリス・ベジャール(Maurice Béjart)
撮影:ジャック・ゲラン
音楽:フェルナン・シレン・エセ、ローラン・ロマネッリ
出演:ジョルジュ・ドン(Jorge Donn)、バルバラ、フィリップ・リゾン
現代のベニスを放浪するヒッピーの青年フィリップが、20世紀バレエ団の女性ソリスト、ショナ・ミルクと出会い、バレエに目覚めてゆく姿と、太陽神と月の女神との間に生まれたアンジェロが、中世の宮廷に迷い込み、父である太陽神を殺害しようとする姿とを巧みに交錯させて、幻想的に描いてゆく。
 
 
2008年10月10日(金)「アダージェット モーリス・ベジャールの時間」Adagietto Le Temps d’un Ballet
(フランス/1981/93分/16ミリ)
監督:フランソワ・レシェンバック(Francois Reichenbach)
出演:モーリス・ベジャール(Maurice Bejart)、ジョルジュ・ドン(Jorge Donn)、森下洋子
現代バレ工界最高の振付家モーリス・ベジャールと彼の主宰するベルギー国立20世紀バレエ団の生の姿を捉えたドキュメンタリー映画。1981年の二つのスペクタクル、「ラ・ミュエット」「エロス・タナトス」を軸に、練習風景や、ベジャールやジョルジュ・ドンへのインタビューが盛り込まれている。
2008年10月17日(金)「バラの刻印」She Dances Alone
(アメリカ・オーストリア/1981/88分/35ミリ)
監督:ロバート・ドーンヘルム
脚本:ポール・デイヴィス
撮影:カール・コフラー
音楽: グスターヴォ・サンタオラヤ
出演:キラ・ニジンスキー、パトリック・デュポン、バッド・コート
20世紀を代表するロシア人ダンサー、ヴァスラフ・ニジンスキーの生涯を、彼の実娘キラの視線を通して虚実を折り混ぜて描くダンス映画。ニジンスキーの生涯を映画化しようとする映画監督の姿を軸に、パトリック・デュポンがニジンスキーに扮するバレエシーンなどが挿入される。

《料金》
無料
 
※入場整理券を上映2時間前より配布
※会員は優先的に、上映日の一週間前より「入場整理券」の電話・メール予約が可能。以下、お伝えください。
 ・希望の上映時間(15:30または19:00)
 ・会員番号(正会員または支える会会員証に記載)
 ・会員のお名前

ご予約はこちらまで
 078-754-8039
 info@kobe-eiga.net

なお、入場整理券・予約とも座席確保をお約束するものではございません。


フラハティの代表作一挙上映 会員限定1日会員対応各回入れ替え
2008年10月4日(土)・5日(日)
「極北のナヌーク」Nanook of the North
(アメリカ/1922/58分/サウンド版/16mm/日本語字幕無し)
監督・撮影:ロバート・フラハティ
ドキュメンタリー映画の父、フラハティの傑作。厳しい自然の中で生きるカナダの先住民イヌイットの家族の生活を、尊敬と畏怖を持って描く。
「アラン」Man of Aran
(イギリス/1934/97分/16mm/日本語字幕無し)
監督:ロバート・フラハティ
脚本:ロバート&フランシス・フラハティ、ジョン・ゴールドマン
撮影:ロバート・フラハティ、デイヴィッド・フラハティ、ジョン・テイラー
グリアソンによって英国に招かれたフラハティが撮った監督第3作で、最高傑作とも言われる。厳しい自然の支配下にあるアラン諸島(西アイルランド)に住む3人家族の姿を、四季を通じて映し出す。ドキュメンタリーの定義を無効にするほどに詩的な作品。
「ルイジアナ物語」Louisiana Story
(アメリカ/1948/77分/16mm/日本語字幕無し)
監督:ロバート・フラハティ
脚本:ロバート&フランシス・フラハティ
撮影:リチャード・リーコック
ヴェネチア映画祭国際賞受賞したフラハティ最後の長編作品。ルイジアナ州の湿地帯(バイユー)を舞台に、そこに暮らす少年とともに油田の採掘工事を描く。現在は守るべきものとして認知される“自然”が“驚異”として描かれる。石油会社がスポンサーの産業PR映画でもある。

《料金》
会員限定1日会員対応各回入れ替え
1本あたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》
2本目より200円引き


ブルガリア・アニメ集 会員限定1日会員対応各回入れ替え
2008年10月11日(土)~13日(月・祝)
日本ではほとんど上映される機会の無いブルガリアのアニメを特集上映。2008年8月に開催された広島国際アニメーションフェスティバルで追悼特集が組まれたドニョ・ドネフ作品を含む全22本!
(47分)
「猫とカナリア」The Cat and Canary(1981/演出:ラドカ・バチヴァロヴァ)
「シマウマの狩り」Hunting Zebras(1978/演出:イワン・ハドジトネフ)
「昔々のお話」An Old Old Story(1986/演出:アントン・トラヤノフ)
「ライオン」The Lion(1975/演出:ドンヨ・ドネフ)
「好奇心」Curiosity(1987/演出:エミリア・コレヴァ)
「歌うカウボーイ」The Singing Cowboys(1984/演出:プロイコ・プロイコフ)
(35分)
「陽気な仲間」Jolly Fellows(1969/演出:ペンチョ・ボグダノフ)
「ランチタイム」Sociology Lesson(演出:ペンチョ・ボグダノフ)
「ゆかいなぼうけん」Animato(演出:ペンチョ・ボグダノフ)
「おとし穴(あなぼこ)」The Hole(1966/演出:ゼンカ・ドイチェヴァ)
「水族館」The Aquarium(1973/演出:ゼンカ・ドイチェヴァ)
(47分)
「松の枝の話」 (1960)演出:トドル・ディノフ
「一輪の花(ひなぎく)」The Daisy  (1965)演出・脚本:トドル・ディノフ
「三馬鹿狩人」Three Fools as Hunters (1972)演出:ドンヨ・ドネフ 
「ばんじ休す」 (1973)演出:ドンヨ・ドネフ
「村は大さわぎ」
「小さな風船」 演出:エミル・アバジェフ
(40分)
夢の星座「黒い鳥」THE BLACK BIRD 演出:ゲオロギー・チャグダーノフ
「冬の物語」 演出:ゲオロギー・チャグダーノフ
「夢の星座」 演出:アナスタス・パブロフ
「ペンギンと白熊」 演出:ボリス・アプリノフ
「ひとりぼっちのサンタ」CHRISTMAS STORY 演出:アレクサンドル・ザハリエフ

《料金》
会員限定1日会員対応各回入れ替え
1プログラムあたり
会員900円 学生会員・シニア会員700円
《割引》
2プログラム目より200円引き


小川紳介監督全作品上映その10 1日会員非対応2本立て
2008年10月18日(土)・19日(日)
 
ドキュメンタリー映画作家として世界的に著名な小川紳介監督の全作品を順次上映するこのシリーズがついに完結。
2本立て
「京都鬼市場 千年シアター」
(1987/18分/16mm)
製作:小川プロダクション
監督:小川紳介
撮影:牧逸郎
1987年の夏、京都五条千本の空地に出現した「鬼市場」。大駱駝艦の「羅生門」興行と、土壁と草葺きの映画館での「1000年刻みの日時計」長期上映が実現した。上映が終盤に近づいた頃、小川はこの上映を記録しようと思い立ったが、あいにく同時期にドイツの映画監督レギーナ・ウルヴァーが「ハレとケ・小川プロダクションとの出会い」のために小川プロの機材やスタッフ(田村正毅、菊池信之)で撮影をしていたため、関西でスタッフと機材を調達することになった。映像グループ翔の会からミニ・エクレールを借り、牧逸郎カメラマンの参加を得て急遽撮影してまとめ上げた作品。現場録音は小川自身が、カチンコは安井(当館館長)が担当している。
「映画の都 山形国際ドキュメンタリー映画祭’89」
(1991/93分/16mm)
製作:小川プロダクション
企画:山形市
(第一次撮影)監督:飯塚俊男 
撮影:大津幸四郎、加藤孝信
(第二次撮影)監督:飯塚俊男、栗林昌史、小川紳介
撮影:加藤孝信
(仕上げ)構成:小川紳介
1989年に始めた開催された山形国際ドキュメンタリー映画祭の16ミリ記録映画。小川プロの助監督だった飯塚俊男が初監督に挑んだ。撮影はベテランの大津幸四郎で、映画祭の準備段階から開催までボランティアで参加した若者たちの行動を中心に追いかけたが、飯塚が編集したバージョンに小川は納得できず、なかなか完成をみなかった。小川のアイデアで新たなシーンを追加撮影し、天安門事件やベルリンの壁崩壊などの映像も挿入し、受注作品として恥ずかしくない作品として映画祭に納品された。

《料金》
1日会員非対応2本立て
一般1500円 学生・シニア1200円
会員1200円 学生会員・シニア会員1000円

《割引》
「映画の都 ふたたび」の半券提示で200円引き


『映画の都 ふたたび』 神戸初上映 1日会員非対応
2008年10月18日(土)~26日(日)※水曜休映
「映画の都、ふたたび」
(2007/90分/DV)
製作・監督:飯塚俊男
撮影:渡辺智史
編集:飯塚俊男・渡辺智史
音楽:金子俊郎
整音:甲藤勇
製作:アムール
山形国際ドキュメンタリー映画祭は、これまで山形市の運営だったが2007年の第10回映画祭からNPO(非営利の市民団体)に移行した。「映画の都」からすでに19年、前作で描こうとしたボランティアの若者たちはすでにベテランの運営スタッフとなったが、組織変更でこれまでのサポート的な立場から自立しなければならない。民営化に揺れる映画祭の舞台裏をビデオカメラで追った作品で、今度は飯塚の狙いがストレートに伝わってくる。

《料金》
1日会員非対応
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

《割引》
[小川紳介その10]の半券提示で200円引き


アニメーション作家 相原信洋 特集上映 その1 1日会員非対応/各回入れ替え/
2008年10月25日(土)・26日(日)

〈草月ホールの時代〉以降、自主制作のアニメーションを牽引し、流麗なドローイングやダイナミックな実験で、アニメーションの常識を超える映像表現を切り開いてきた巨匠・相原信洋の作品群+新作を、6プログラム・3ヶ月にわたり一挙上映する。今回は傑作選、および初期の作品群をたどる。初期の代表作『STONE』(1975)は、スウェーデンの石切り山の風景とドローイングが共にアニメートされた雄大な作品として高く評価され、松本俊夫は「岩に貼りつけられたロールシャッハ風のデカルコマニーが、大自然の風景の中で不気味に動く幻想的なイメージは卓抜である」と称賛した。その他初期作品については、相原信洋による解説を紹介したい。
「私が初めてアニメーション制作に興味をもつようになったのは、子供の頃に観たいわゆるマンガ映画を別にすると、十五、六年前に初めて観たカナダのノーマン・マクラレンや、当時の内外の個人映画作家のアニメーション・実験映画等との出会いによるものです……16ミリで作り始めて二、三年経った頃から、スタン・ブラッケージらの作品との出会いなどもあり、室内での制作と同時に野外に出てアニメーションを作りたくなってきました。『うるし』(73)は、家の近くの山麓に繁っていた漆の木と近くの風景とを、スチール写真約五〇枚に記録し、人工着色プラス動画で表現した作品です。『山かがし』(73)はそれと平行して制作した、町の近くの米軍キャンプと“山かがし”という蛇のイメージ作品で、この頃より身近なものを素材とするようになり、『短距離ランナー』(73)『おしろい羽根』(73)等を制作しました。『逢仙花』(73)は私の祖母の死を、スチール写真、実写、動画によって動かす、というより記録したもので、家の囲りに夏とは限らず花を咲かす「逢仙花」のタイトルにしたものです。また翌年の『妄動』(74)によって、私のアニメーションは大きく変わったと思います。以前からよく悩まされたテーマやストーリーから解放されたように思いますし、一〇〇フィート、約三分の作品ですが、現像上がりを見るとフィルムを切る個所が一ヶ所もなく、これによって私自身、自分の作品の流れを知ったように思います」
(『月刊イメージフォーラム』1981年、第2巻第9号より)
企画:佐野 明子(京都造形芸術大学非常勤講師)
 

相原信洋(アニメーション作家)
あいはらのぶひろ。東京のデザイン学校を卒業後、アニメーション会社でTV・劇場用作品を多数手がける。1965年より自主制作を始め、映像個展およびワークショップを国内各地、ヨーロッパ等で開催。現在も精力的に作品を発表し、世界各国で招待上映される。1995年第5回広島国際アニメーションフェスティバル国際審査員。国際アニメーション協会(ASIFA)会 員。京都造形芸術大学教授。

[傑作選](65分)
『やまかがし』(1971)
『STONE』(1975)
『カルマ』(1977)
『PRIVATE』(1986)
『映像(かげ)』(1987)
『LINE』(1990)
『気動』(1994)
『RAIN』(1996)
『THE THIRD EYE』(1999)
『WIND』(2000)
『MEMORY OF RED』(2004)
『YELLOW SNAKE』(2006/DVD)
※作品は、『YELLOW SNAKE』を除いて、すべて16ミリフィルムでの上映です
[70年代前半作品](72分)
『STOP』(1969)
『TIME TO KILL』(1970)
『サクラ』(1970)
『風触』(1970)
『やまかがし』(1971)
『おしろい羽根』(1972)
『赤いギヤマン』(1972)
『みつばちの季節は去って』(1972)
『うるし』(1973)
『逢仙花』(1973)
『初春狐色』(1973)
『短距離ランナー』(1973)
『妄動』(1974)
『STONE』(1975) ※松本俊夫氏のコメントあり
『STONE No.1』(1975)
※作品はすべて16ミリフィルムでの上映です
 

《料金》
1回券 1日会員非対応/各回入れ替え/
一般1300円 学生・シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円

 
通し券(全6プログラム) 会員限定/1日会員非対応/各回入れ替え/
会員4500円 学生会員・シニア会員3800円
 
《割引》
1回券を複数枚お求めの場合
2プログラム目より200円引き

[関連上映特集] アニメーション作家 相原信洋特集上映 その2
[関連上映特集] アニメーション作家 相原信洋特集上映 その3
[関連イベント] 相原信洋 ライブペインティング
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(さらに…)


小川紳介監督全作品上映 番外篇 1日会員非対応/各回入れ替え/(一部、2本立て)
2008年10月31日(金)~11月2日(日)
2本立て/
「小川プロ訪問記」
(2001年/62分/DVcam)
製作・演出:大重潤一郎
撮影:堀田泰寛
出演:小川紳介、大島渚
日本デザイン会議の会場で上映するために大重潤一郎が大島渚を牧野に招き、牧野に居住する小川紳介との会話を記録したもの。その場限りの上映のため磁気録音プリント1本しか存在せず、そのプリントを小川がベルリンに持参したままになって長らく日本では見ることができなかった幻の作品。山形の映画祭で上映するためにベルリンから里帰りしたプリントと大重が保存していた残カットを補足して長尺版を作成、山形に続きベルリンでも再上映された。本来は16ミリ上映が望ましいが、当館保存フィルムは褪色激しく今回は色彩的に優れたDVカムで上映する。
「帰郷―小川紳介と過ごした日々」
(2005/41分/DV)
監督:大澤未来、岡本和樹
撮影:岡本和樹
録音:田中絵里
出演:飯塚俊男、木村迪夫、木村シゲ子、漆山輝彦、花屋義男、木村正喜、木村ミツ、木村義廣
山形県上山市にある小さな部落、牧野村。かつてこの村に、映画制作集団小川プロダクションが約20年にわたり住み着き、稲を育て、共同生活をしながら映画を制作した。長年、助監督として小川プロを支えた飯塚俊男さんにとって、小川プロでの生活、監督小川紳介と過ごした日々は何であったのか。村人にとって、小川プロは何であったのか。一人一人の心に残る小川プロの幻影。思い出を語る人々の姿から、現在の人々の生を記録する。
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「満山紅柿 上山 ― 柿と人とのゆきかい」
(2001/90分/16mm)
製作:上山名産紅干柿の記録映画を作る会
(第一期撮影)製作:小川プロダクション
 監督:小川紳介
 撮影:田村正毅
(第二期撮影)監督:彭小蓮
 撮影:林良忠
(仕上げ)構成・編集:彭小蓮
『1000年刻みの日時計』に入れることができなかった「牧野物語・紅柿編」として撮影したフィルムを、作品として完成したいとの地元の声に応え、小川夫人である白石洋子が立ち上がった。小川の信奉者でもある中国の女性監督・彭小蓮と、その相棒の林良忠カメラマンを台湾から招いて追加撮影・編集・録音して完成したもの。幸いに小川は詳細な構成メモを残していたので、彭はその構成メモに従い忠実に仕上げた。山形の映画祭で上映した後、ベルリン国際映画祭をはじめ各国の映画祭で上映され好評だった。山形方言が聞き取りにくいので日本語字幕が付いている。「食」の映画としても見応え十分である。

《料金》
1日会員非対応/各回入れ替え/(一部、2本立て)
1プログラムあたり
一般1500円 学生・シニア1200円
会員1200円 学生会員・シニア会員1000円

《割引》
2プログラム目で200円引き

 
 

(さらに…)


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

※作品によっては、経年退化で色褪せしている場合がございます。予めご理解ご了承の上、ご鑑賞くださいますようお願い申し上げます。