プログラムPROGRAM
2013 12

ロシア・ソヴィエト映画 連続上映
第6回 SF大国3

2013年12月21日(土)〜23日(月・祝)
「惑星ソラリス」 СОЛЯРИС
(1972/165分/35mm)
モスフィルム
監督:アンドレイ・タルコフスキー
原作:スタニスワフ・レム
脚本:アンドレイ・タルコフスキー、フリードリヒ・ガレンシュテイン
撮影:ワジーム・ユーソフ
出演:ナタリア・ボンダルチュク、ドナタス・バニオニス、ユーリー・ヤルヴェト、ウラジスラフ・ドヴォルジェツキー
人間の意識の深層にある恐れを実体化する惑星ソラリスの“海”。その探査のため宇宙基地に派遣された主人公の前に、自殺した妻が現れ彼のトラウマが露わになる。スタニスワフ・レムの長編小説をタルコフスキーが映画化したSF映画の新機軸。
 
 
「ストーカー」 СТАЛКЕР
(1979/160分/35mm)
モスフィルム
監督:アンドレイ・タルコフスキ一
原作・脚本:アルカージー・ストルガツキー、ボリス・ストルガツキー
撮影:アレクサンドル・クニャジンスキー
出演:アレクサンドル・カイダノフスキー、アリーサ・フレインドリフ、アナトリー・ソロニーツィン、ニコライ・グリニコ
ストーカー(密猟者)と呼ばれる案内人に導かれ、禁断の地“ゾーン”に侵入する男たち。“ゾーン”とは一体何なのか、ただの廃墟に見えるこの場所の何が危険なのか。タルコフスキー監督によれば「これはSFというよりは寓話」。原作者のストルガツキー兄弟自ら脚本を手がけている。
 
 
「死者からの手紙」ПИСЬМА МЕРТВОГО ЧЕЛОВЕКА
(1986/88分/35mm)
レンフィルム
監督:コンスタンチン・ロプシャンスキー
脚本:コンスタンチン・ロプシャンスキー、ヴャチェスラフ・ルイバコフ、ボリス・ストルガツキー
撮影:ニコライ・ポコプツェフ
出演:ロラン・プイコフ、イオシフ・ルィクリン、ヴィクトル・ミハイロフ、アレクサンドル・サビーニン、ノーラ・グリャカロワ
ささいなミスにより核戦争が起きた世界。もはや地球は防毒マスクをつけなければ外に出られない死の大地と化したが、核シェルターには健康な人しか入れず、人々は緩慢な死を迎えている。この黙示録的世界をタルコフスキーのアシスタントを務めたロプシャンスキーが監督。この映画が完成して一ヶ月後、チェルノブイリ事故は起きた。
 
 
主催:神戸映画資料館、アテネ・フランセ文化センター
協力:ロシア映画社
 

《料金》入れ替え制
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
神戸プラネットシネマ倶楽部会員1000円 学生・シニア会員900円
アテネ・フランセ文化センター会員1000円

《割引》
当日に限り2本目は200円引き


[貸館]
グリゴリー・オステル来日イベント第2弾
ロシア・アニメーションの魅力〜シナリオライターとしてのオステル
2013年12月24日(火)19:00〜21:00

 
スペシャルゲストはロシアでもっとも人気のある児童文学作家オステル。ソ連時代にオステルが原作を書いたアニメーションの上映を交えながら、作品の創作秘話や背景を語ってもらいます。12月中旬に邦訳が出るオステルの代表作『悪い子のすすめ』をモチーフにしたCG作品(ロシアのこどもたちの作品、神戸大学大学院生の作品)も紹介します。ほのぼのとして茶目っ気あふれるオステル・ワールド、どうぞお楽しみに!
 
【上映予定作品】(日本語字幕、解説付き)
ワンという名の子猫 (Котёнок по имени Гав,1976) 
38オウム(38 попугаев, 1976)
ミミナガちゃんと仲間たち(Ушастик и его друзья, 1979)
バーバ・ヤガーは反対! (Баба-Яга против!, 1980)  
その他、当日をお楽しみに!
 
スペシャル・ゲスト:グリゴリー・オステル
聞き手:毛利公美(オステル作品翻訳者)  
司会:楯岡求美(神戸大学准教授)
 

グリゴリー・オステル
1947年、旧ソ連オデッサ(現ウクライナ)生まれ。ゴーリキー文学大学卒業。ソ連時代はアニメのシナリオなどを数多く手がけた。ペレストロイカ以後『悪い子のすすめ』が大ヒット。その他、算数の文章題をもじった『問題集』、大人の世界を子供の眼で面白おかしく描いた『パパママ研究』、自在な筋の発展から「ロシア児童文学初のハイパーテクスト」とも言われる長編『いろいろの話』など。2002年ロシア連邦国家賞受賞、ロシア連邦功労芸術家。2012年にはすぐれた児童文学作家に与えられるチュコフスキー賞を受賞。

主催:国際交流基金
共催:神戸大学大学院国際文化学研究科 メディア文化研究センター:研究プログラム「メディアの変容と文化の公共性」 
 

《料金》入場無料 当日先着順、ロシア語通訳つき
《会場》神戸映画資料館


年忘れ上映『喜劇 特出しヒモ天国』
2013年12月27日(金)〜29日(日) 13:30〜
「喜劇 特出しヒモ天国」
(1975/78分/35mm)
製作:東映
監督:森崎東 原作:林征二
脚本:山本英明、松本功
撮影:古谷伸 音楽:広瀬健次郎
出演:山城新伍、池玲子、芹明香、藤原釜足、川谷拓三、川地民夫、カルーセル麻紀、殿山泰司
 
松竹を出た森崎の解放感と、実録路線に移行して間もない東映の荒々しいエネルギーとが結合した稀有なる一作。わずか78分でストリッパーに寄生するヒモの生態を一気呵成に描く。軟体動物のごとき芹明香が絶対異物として見る者を圧倒。そして子どもをつくりたい聾唖の若夫婦の健気。大船から来た同志を歓迎するため現場を訪れた深作欣二と工藤栄一がそのままカメオ出演し、屋台での大乱闘を愉しげに熱演している。セールスマンの昭平(山城新伍)は、ストリップ小屋の手入れに巻きこまれて運悪くブタ箱へ。おかげで会社は馘、仕方がないのでそのまま支配人の座に収まるのだが——。(藤井仁子)
 
[関連企画] 12月29日(日)15:10
連続講座:映画批評 第5回 森崎東党宣言!
講師:藤井仁子(映画批評) ゲスト:濱口竜介(映画監督)

 

《料金》
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円

*招待券のご利用不可
 
《割引》
講座[第5回 森崎東党宣言!] 参加者は100円引き


これまでのプログラム|神戸映画資料館

※内容は予告無く変更する場合があります。

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